水草を育成させるにはCO2の添加が良いというのはわかっている。でも、結構お金が掛かることもわかっている。そんな時の対策として、CO2添加装置を自作するのが最適ですよね。自作で最も簡単な方法は、以前紹介したこちらの方法です。
しかし、思ったよりも効果が得られないようで、結局は最もポピュラーなのが発酵式をすることに・・・
実はmarinさん、発酵式CO2を始めてから最初の2時間くらいはCO2の添加ができていたらしいのですが、暫くして確認すると止まっていたということでした。
最初はぬるま湯を入れていたので、イースト菌が発酵し始めたのですが、恐らくペットボトル内の水温が低下してしまった為にイースト菌の発酵が止まってしまったのではないかと思われます。
というわけで、今日は
発酵式のCO2で冬の対策を考えよう!
というテーマを取り上げてみたいと思います。手軽にできて、費用も殆ど掛からないのが発酵式CO2の良いところです。しかし、逆に温度によって大きく左右される部分がかなりのデメリット。そのデメリットを取り除くことはできるのでしょうか・・・
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冬場の発酵式CO2は保温・加温が必要!?
まずは発酵式CO2添加装置について簡単に説明しましょう。発酵式CO2については多くの方が動画配信などされています。今回はこちらの動画を参考にしてみましょう。
動画内でも紹介されていますが、500mlのペットボトルで行った場合の材料は以下の通り。
- 砂糖・・・約100g
- 水・・・約400g
- ドライイースト・・・水面に広がる程度
そして、重曹や塩を少々混ぜるというのが一般的な方法です。重曹や塩は発酵し過ぎないように発酵を抑える役割りがあります。他にも寒天やゼラチンを使用する方法もあります。しかし、それらを使用するのは気温の高い季節だけ。今回は冬なので、重曹や塩を入れる必要がありません。
では、イースト菌が発酵するのに最適な温度はどれくらい最適なのでしょうか?実は、娘が小学生の時に自由研究でイースト菌の発酵について調べたことがありました。その実験では、このような結果になりました。
- 冷蔵庫(5℃以下):イースト菌は活動を停止する(発酵しない)
- 10℃前後:イースト菌はあまり活動しない
- 40℃前後:イースト菌が最も活動的になる
- 60℃以上:イーストは死滅する
marinさんが発酵式CO2添加装置を置いている部屋はリビングなどではなく、通常は人が入らない部屋。室温はどうやら10度前後だったようです。10度というと、ちょっと寒いですよね。イースト菌どころか、人間も活動が鈍る温度です。
つまり、再びCO2が出るようになるには、何とかして温度を上げれば良いのです。
では、どうやって温度を上げてやればよいのでしょう?その方法として考えられるのは、次の2通りでしょう。
- 保温用の容器などで保温する
- ヒーターやカイロなどで加温する
では、もう少し具体的に見ていきましょう。
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冬の発酵式CO2は保温容器を確保しよう!
marinさんの場合、最初の2時間程度は発酵してCO2を出していたということなので、そのままの状態を保てば良いという考えが思い浮かぶのではないでしょうか。
ペットボトルの中に材料を入れ、ぬるま湯を入れますが、marinさんの場合はお風呂の温度よりも低めのぬるま湯を使用したそうです。恐らく30~35度くらいでしょう。イースト菌がよく発酵する温度ですね。
そこで、保温用の容器を準備することにしました。手軽に準備できるということを考慮して、考えられるのは次のようなものでしょう。
- ペットボトル用の保温容器
- お弁当用の保温容器
- 発泡スチロール
- 他
しかし、残念なことにmarinさんは500mlではなく1リットルのペットボトルを使用していました。一般的に1リットルのペットボトルを保温する容器って見たことがないですよね。明らかに需要が無いですし。これは困りました。
何か良い物が無いかと考えた結果・・・
うちに熱帯魚を通販で買った時の発泡スチロールが沢山あるよ!!
ということに気が付きました。で、出来上がったのがこちら。

発泡容器の大きさは、27cm(縦)×18cm(横)×15cm(深さ)の物を使用しましたが、丁度良い大きさでした。そして、発泡スチローの上からキャップ部分が外に出るように少しだけ加工してみましたがどうでしょうか?ちょっと大きく切り過ぎたかもしれませんが、概ね良好です。
しかし、発泡スチロールだけでは不完全です。温かい液体をある程度保温しておくことはできますが、冷たい水を温かくすることはできません。
それに、発泡スチロールと言ってもそんなに長時間の保温ができるわけではありませんよね。では、どうすれば良いのでしょうか?加温するしかありません。外から熱を加える必要があります。
ペットボトルを加温しよう!
ペットボトルを発泡スチロールの容器に入れ、保温できるような工夫をしてみました。では、加温するようにもう少し工夫をしてみたいと思います。
一番最初に思いついたのが、使い捨てカイロです。冬場に熱帯魚を購入するとカイロで保温されて輸送されてきますよね。結構長持ちしますし、何より小さくて場所を取らないのが魅力的です。

しかし、使い捨てというところが残念ですよね。ずっと使い続けたいので、毎日ゴミが出るのはあまり得策ではありません。できるなら、もっとエコなやつが良いですよね。最近ではエコカイロなんていう充電式のカイロもありますが、3000円前後するのでちょっと高価です。
そこで目を付けたのが、こちらの『ゆたぽん』です。湯たんぽではなく、電子レンジで温めると7時間持続するという商品。
7時間というところが丁度良くないですか?他にも
- 水槽の中で温める(別水槽が好ましい)
- 爬虫類用のパネルヒーターを使用
など考えてみたのですが、ヒーターを使い続けるのもエコじゃないですよね。それに、
という場合にも、7時間限定で温める(発酵する)ということを考えると、最適ですよね。
我ながら、名案だと思いました!!発酵式CO2添加装置の冬対策はこれで決まりですね!
まとめ
今日は、発酵式CO2添加装置について考えてみました。暖かい季節はイースト菌が良く活動するので問題がありませんが、冬になると気温が下がる為にあまりCO2が出なくなるという経験をされている方も多いと思います。
そんな発酵式CO2添加装置の冬の対策、少しは参考になったでしょうか?
イースト菌が良く活動するのは40度前後です。実際には40度前後では発酵し過ぎるので、実際には20~30度辺りで保温することができれば、冬でも何ら問題がありません。
そこで、冬の対策として提案したのが、
- 保温
- 加温
という2項目です。そして、できる限りお金を掛けず、エコな方法を考えた結果・・・
- 発泡スチロールの箱を加工して保温
- ゆたぽんで加温
という方法を行うことにしました。発泡容器は1リットルのペットボトルに丁度良い大きさですが、中には意外と余裕があります。ゆたぽんは結構大きいのですが、何とか入りました。

ゆたぽんを使用するメリットは、有効時間が7時間ということで、光合成をしない時間帯に冷めるように考えれば、生体が酸欠になる心配もありませんよね。
これで全て解決じゃないですか?
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