職場の同僚やす子さんが知り合いから熱帯魚を貰ったというのは聞いていたのですが、どうやら大変なことになってしまったようです。
1週間で半分くらいになっちゃって、どうしたら良いかわからないんですよ。
ちゃんとフィルターは稼働してる?
ブクブクの出るやつ。あれ、何て言うの?
熱帯魚を入れる時にちゃんと水合わせとかした?
家では金魚を飼育しているというやす子さんですが、実は自分で水槽を立ち上げるのは初めてなんだそうです。折角頂いたかわいい熱帯魚の大量死でかなり凹んでいるやす子さん。

でも大丈夫。誰でも最初は初心者です。というわけで、今日は
初心者でもわかる水槽の立ち上げ方!
について記事にしてみたいと思います。初心者の人が水槽を立ち上げる時に最低限これだけは知っていたいということを、自分の経験も含めて書いてみました。
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水槽の立上げは水作りが肝心!
動画は60㎝水槽をセットする様子を表した物です。カージナルテトラを導入するようですが、下の動画ではまだカージナルテトラを導入する前段階です。丁寧に説明されているので、是非ご覧ください。
上の動画を見ると、基本的なセット方法はわかります。簡単に流れを説明すると、
- 水槽・砂利を洗う
- 水槽に底砂を敷き詰める
- ヒーターをセットする
- 水を入れる
- ろ過フィルターをセットする
- ヒーター・フィルターの電源を入れる
動画では色んな専用の道具を使用していますが、あると便利という程度の物なのでわざわざ購入する必要はないでしょう。
さて、水槽をセットできたら、初心者の方はすぐにでも熱帯魚を入れたいと思いますが、重要なのはここからなのです。まだ魚を入れるタイミングではありません。水槽の立ち上げというのは時間が掛かることを覚えておきましょう。
では、水槽をセットした後にしなければならないこと、それは水作りです。つまり、水槽内にバクテリアを定着させることです。
魚を飼育していると、餌を食べ、水槽内に糞尿が出ます。つまり、魚にとって有害な物質が残るわけです。そこでバクテリアの登場というわけになります。バクテリアが水槽内の有害な物質を分解して無害な物質に換えてくれるのです。
投げ込みフィルターじゃ駄目ってこと?
フィルターでのろ過も勿論必要ですが、実はろ過には3種類あるのです。
- 物理ろ過
- 科学ろ過
- 生物ろ過
つまり、投げ込みフィルターや外掛けフィルターは主に物理濾過、活性炭などを使用して有害な物質を吸着するのが化学ろ過。そして、バクテリアによるアンモニアの分解が生物ろ過ということになります。

物理ろ過に関しては、フィルターをセットすればすぐに効果が表れますが、物理ろ過では有害な物質を取り除くことはできません。本当に有害な物質を取り除けるのは生物ろ過なのです。しかし、バクテリアというのは新規に水槽をセットした時点では殆ど居ないので、生物ろ過は殆ど期待できない状態なのです。
つまり、生物ろ過が機能するまでには時間が掛かるということになります。
初心者の場合、生物ろ過ということを知らず、水槽をセットしたらすぐに生体飼育が可能になると思いがちですが、実は生物ろ過が安定するまでは多くの生態を入れない方が良いということになります。
では、どのようにすれば生物ろ過が安定するのでしょうか?初心者が水槽をセットすると言う前提で考えてみましょう。
バクテリアはどこにでも居る?
実は、生物ろ過に必要なバクテリアというのはどこにでも居ます。見えないだけで、我々の生活している空気中を浮遊していたり、土の中に潜んでいたり。
当然、バクテリアにとって生活し易い場所というのがありますよね。そんな場所でも少数のバクテリアは休眠体という形で生存しているのです。
そして、バクテリアにとって生活し易い条件が整えば活発に活動し繁殖するんですね。
って思うかもしれませんが、そんなことはありません。初心者でも水槽の水作りは簡単にできるのです。まず、最も基本的な方法は下の通りです。
- カルキを抜く
- パイロットフィッシュの投入
- そのまま2~3週間飼育する
パイロットフィッシュというのは、最初に導入してバクテリアを増やす為の魚です。水質変化に強い魚種を投入するのが一般的ですね。最初に小数の魚を水槽内に入れ、その排泄物によってバクテリアを増やすというのが目的です。
パイロットフィッシュについてはこちらの記事に詳しく書きましたので、参考にしてください。
上記の手順に敢えて付け加えるなら、できればエアレーションをした方が良いでしょうバクテリアも生物なので生活するには酸素が必要だからです。
しかし、早急に水槽を立ち上げたいという場合もあるかもしれませんよね。
今居る生体はどうしたらいいの?
そういう場合は、外部からバクテリアを持ち込みましょう。
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今すぐ生態を水槽に入れたい!!
やす子さんのように、既に生体が居る場合、2~3週間も待てなんて悠長なことを言ってられませんよね。そういう場合はどうすれば良いのでしょうか?
答えは簡単です。外部からバクテリアを持ち込めば良いのです。色々な方法があるかと思いますが、簡単にできる3つの方法を紹介したいと思います。
- バクテリア定着済みの底砂を入手
- たね水を購入する
- 他の水槽から飼育水・砂利等を貰う
熱帯魚を販売しているショップに行くと、
なんてポップを見掛けたことがあります。もし、近くのショップにそういった底砂が置いてあれば初心者には最適です。その底砂を水槽内に持ち込めば早いですよね。
でも、そんなお店は近くに無いと言う場合はちょっと入手が困難ですよね。そんな場合はたね水という商品を購入してみるというのも一つの方法ですね。
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たね水は私の近所のホームセンターにも置いてあったので、入手は比較的容易ではないかと思います。通販で購入することもできますし。
でも、やっぱりそれも無理って言う場合は、既に稼働している水槽から飼育水や底砂を譲り受けましょう。幸い、やす子さんの家では何年も前から金魚を飼育しているということなので、その金魚水槽の水換えついでに水と砂利を貰うことにしたそうです。
でも、やっぱりその水槽内にバクテリアが定着するには多少の時間が掛かるでしょう。上記の方法で時間短縮はできると思いますが、確実ではありません。
バクテリアの繁殖についてはこちらの記事も参考にしてください。
ですから、しばらくは水槽内の生体を増やすことはせずにじっくり水槽の変化を見ることが大切ですね。
まとめ
今日は初心者が水槽の立ち上げをするという場合の注意点について記事にしてみました。
では、もう一度記事を振り返ってみましょう。
水槽内の生体が排泄する有害な物質を取り除くのがろ過の役割りですが、ろ過には3種類ありました。
- 物理ろ過
- 科学ろ過
- 生物ろ過
その中でも最も重要なのが生物ろ過と言われるものです。では、生物ろ過を安定させるにはどうすれば良いかと言うと、一般的には下のような方法が推奨されています。
- カルキを抜く
- パイロットフィッシュの投入
- そのまま2~3週間飼育する
しかし、2~3週間も待ってられないという場合は、外部からバクテリアを持ち込むのがおすすめです。その方法としては、
- バクテリア定着済みの底砂を入手
- たね水を購入する
- 他の水槽から飼育水・砂利等を貰う
などの方法がありますので、自分に合った方法を見つけると良いでしょう。
実は私自身も熱帯魚を飼育し始めた初心者の頃(今でも初心者ですが)は生物ろ過なんて言葉も知りませんでした。ですから、初心者が知らないのは当然のことだと思います。
生物を飼育するというのは非常に難しいことだと思います。熱帯魚を見ているととても癒されますよね。我々が心を癒して貰っているのは熱帯魚が健康な状態を保っているからです。
健康な状態を保つ為にも、初心者は特に水槽の立ち上げという部分には気を遣うべきではないかと考えます。
初心者が水槽を立ち上げる時のポイントは最初の水作りだったのです。
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