水槽を立ち上げたばかりの時って、殆どの人がバクテリアについて知らないのではないでしょうか?水槽を長期間維持していくにはバクテリアが必要です。そして、水槽内でバクテリアが繁殖しなければなりません。
びっくり発言出た!!
バクテリアは水槽内の水を綺麗にしてくれる良いヤツですよ。
バクテリアは目に見えないものなのでなかなかイメージできませんよね。繁殖している水槽は水質が安定しているって言いますけど、本当に繁殖してるのかどうかなんて素人ではわかりませんし、顕微鏡で見てもなかなかわからないレベルだと思います。
というわけで、今日は
水槽内のバクテリアは繁殖したらどうなるの?
というテーマを取り上げてみたいと思います。うちの水槽は恐らくバクテリアが繁殖していると思うのですが、実際はどうななのでしょうか?バクテリアが繁殖することで、水槽内に何らかの変化があるのでしょうか?
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目次
水槽内でバクテリアが繁殖するまでに掛かる期間は約1ヶ月!
実はバクテリアというのは特別なものではありません。その辺りのことは以前書いたこちらの記事も参考にしてください。
バクテリアというのは、空中に浮遊していたり、あなたの手に付いていたり、あるいは導入する魚の体に付着しているものです。また、水槽内に水草を持ち込もうとすれば、水草に付着しているバクテリアを水槽内に持ち込むことになります。
そんな風に、バクテリアというのは、我々が生活している空間にはどこにでもいるものなのです。そのバクテリアを水槽内で繁殖させたいということですね。
面白い動画がありましたので、こちらをご覧ください。
動画内で使用されているのは、他人から貰った使用済みのウールマットと思われます。そのスポンジを水槽内の水に浸けて搾り出すという超荒業ですね。しかし、これって一体どうなんでしょうか?
動画のタイトルが30分でバクテリアを繁殖させるということですが、30分で繁殖するなら誰も苦労しないでしょう。以前の記事で、たね水を紹介しました。しかし、これを用いたからと言ってすぐにバクテリアが繁殖するとは考えません。ですから、時間の無い時の応急処置くらいの感覚で使用するのが良いでしょう。
上の動画の内容も、実際は30分で繁殖ということではなく、外部からバクテリアを持ってきたというだけの話でしょう。私なら、水槽内で搾り出すということはせずに、濾過機の中にそのまま入れて濾過を回しますね。
実際、水槽に定着するバクテリアはその環境に合ったものが繁殖するらしいので、市販のバクテリアよりもあなたの身近にいるバクテリアの方が繁殖して定着します。
実は、水槽内で繁殖するバクテリアと言っても種類があります。まずは生物濾過の順序を覚えておきましょう。水槽内の水を汚すのは糞尿や残餌です。その糞尿や残餌を分解するのは次のような順序になっています。
- タンパク源(魚の糞やエサの残り由来)
- アンモニア(魚の排泄、エサの残り由来)
- 亜硝酸塩
- 硝酸塩
上記の(4)の状態になると魚にはほぼ無害となりますが、(1)(2)を(3)に分解するバクテリアと(3)の状態を(4)に分解するバクテリアは違う種類です。そして、(3)に分解するバクテリアの繁殖は比較的早いのですが、(3)を(4)に分解するバクテリアが繁殖するのは凡そ1ヶ月程度掛かります。
つまり、水槽内の濾材にバクテリアが定着し始めるのに1週間、そこからバクテリアが繁殖して水質が安定するのに約3週間くらい掛かるということになります。
ですから、パイロットフィッシュを入れて約1ヶ月間の水作りが必要と言われるのはそういう理由があるというわけですね。それまでの間はこまめな換水をしましょう。亜硝酸試験薬があれば試験薬を使って亜硝酸が検出されなくなったら立ち上げ完了となります。
亜硝酸試験薬は色々な種類がありますが、簡単に試験ができるのはこちらの商品です。
では、水槽内でバクテリアが繁殖すると、水槽内ではどのような変化が見られるのでしょうか?
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水槽内でバクテリアが繁殖した時の変化はいかに?
水槽水が白濁してきた場合、急激な水質変化によってバクテリアが大量に死滅した可能性がありますが、バクテリアが繁殖したときは水は綺麗なままなので変化はわかりませんよ。
しかし、実はわかる変化もあります。
それは、
- 活性汚泥
- 臭い
の2点です。
その茶色い物質は活性汚泥かも・・・
バクテリアが繁殖すると、茶色い物質が見られることがあります。これは活性汚泥と言われるものです。バクテリアはネバネバした物質を分泌して、これに有機物を付着させます。濾材に付着している茶色(茶褐色)の物質がこの活性汚泥です。
つまり、活性汚泥が濾材に付着していたら、ある程度バクテリアが繁殖しているというということになります。
活性汚泥の臭いは土の臭い!
バクテリアが繁殖すると、水槽水から土のような臭いを感じられるようになります。これは前述した活性汚泥の臭いです。ですから、濾材に茶色い物質が付着し、土のような臭いがしてきたらバクテリアは順調に繁殖しているので安心しても良いでしょう。
逆に、黒い色になってきたり、卵の腐ったような臭いが感じられたら、バクテリアが繁殖していない可能性があります。
まとめ
今日は水槽内のバクテリアの繁殖について取り上げてみました。もう一度記事を振り返ってみましょう。
水槽内で魚を飼育しようとすると、どうしても水が汚れてしまいます。その水を浄化する為に必要なのが生物濾過、つまりバクテリアです。バクテリアが繁殖することによって、魚の糞尿や残餌を分解して綺麗な無害な水を保つことができます。
バクテリアはわざわざ買ってきて入れる必要はなく、あなたの身の回りに溢れています。そのバクテリアが勝手に水槽内に入り、魚の糞尿や残餌を餌にして繁殖します。
バクテリアが繁殖するのは、主に濾過機内の濾材や水槽内の底砂です。
バクテリアが糞尿や残餌は下の順序で分解されます。
- タンパク源(魚の糞やエサの残り由来)
- アンモニア(魚の排泄、エサの残り由来)
- 亜硝酸塩
- 硝酸塩
バクテリアが定着し繁殖するには約1ヶ月掛かると言われますが、その時の目安となるのが、
- 茶色(茶褐色)の活性汚泥
- 土のような臭い
です。水槽のバクテリアはすぐに定着、繁殖するものではありません。
焦らずじっくり水槽を立ち上げましょう!!
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